三菱UFJフィナンシャル・グループのHPに掲載されました ― víz PRiZMA 株式会社:虹彩データと芸術で思いを未来へ

víz PRiZMA 株式会社は、人の想いを未来へ届けるため「虹彩」由来のアートに着目したサービスを提供する。想いを乗せて絵の具で描いた作品と、虹彩データを掛け合わせたデジタルアート作品を作り、バーチャル空間に展開する。作品はスマートフォンやPCから見ることができ、顧客の他界後は、作品にブロックチェーン(NFT)を付けることで未来に残していく予定だ。代表取締役の柿田京子氏は「ウェディングのようにわくわくするエンディング、命が光になるサービスを提供したい」と語った。

第6期MUFG Digital アクセラレータ始動|三菱UFJフィナンシャル・グループ

第6期「MUFG Digital アクセラレータ」始動!スタートアップ5社が「本気」のプレゼンを展開

危機的な状況に「わくわく」する ~生命に仕組まれた、危機をブレークスルーするスイッチ~

コロナが全国的に猛威を奮い、日本全体では8人にひとり、東京では5人にひとりが、すでに罹患者になりました。我が家も、先週末から家族が罹患し、私も「濃厚接触者」として巣ごもりしているうちに、昨日から発症、「陽性」となりました。

症状が出ない方も多いそうですが、なんのなんの。39度の高熱に激しい喉痛。解熱剤を飲んでも飲んでも上がってくる熱の中で、「ああ、自分の身体がウイルスと闘っているなあ」と、不思議にも生きている実感、普段はあまり意識していなかった生命の底力が感じられるような気がして、体重を重力に預けながら「頑張れ」とつぶやいてみたりするのでした。

みなさんは熱がある時に、意外に「意識が冴えている」という感覚を持たれたことはありませんか? 熱でもうろうとしながらも、意識の一部分が研ぎ澄まされたように冷静に働き、ふだんありえないような閃きや思いつきが下りてきたりする。どこか「非日常」モードにスイッチが入った感覚です。ご経験のある方も多いのではないでしょうか? 危機的な状況になると、何かのスイッチが入る。生命は、もともとそういうふうに仕組みづくられているのかも知れません。そう言えば「火事場のバカ力」と言葉もありますね。

思えば、画期的なアイデア、ブレークスルーのヒントは、いつも危機的な状況と背中合わせで生まれてきました。「非日常」モードになると、「日常」では見えない突破口が見えてくる。絶体絶命のその先に、突破口がある。そんなふうにして、「奇跡」と言われるような事象を達成してきたいくつかの経験が、記憶の中にあります。「アポロ13」も、危機的な状況の中で、最後にブレークスルーを見いだしましたね。そんな感じです。

そう考えると、高熱が出て、図らずも「非日常」を体験できる今は、貴重なチャンスなのかも知れません。どんな閃きが出てくるのか、意識の中をさまよいながら、「わくわく」してきました。大いなる期待をもって、この待機期間を過ごしたいと思います。

世の中の罹患中の皆さま、どうぞお大事に。まだかかっていらっしゃらない方、どうぞお気をつけて。そして、医療関係者の皆さま、ありがとうございます。

ヨーロッパの風を受けて ~今夏の滞在レポート②~ 

ヨーロッパ滞在の後半は、ハンガリーからドイツへの引越と、新しいアパート探しでした。今夏、ハンガリーの芸術大学を卒業した三女。3年間暮らしたブダペストのアパートを引き払い、荷物を全部スーツケースに詰めて、ドイツに向かいます。

Hungarian Dance University 今年のバレエ科 卒業生

ちなみに、ダンスの世界はとてもグローバル。ブダペストの学校もこのように、世界各国から学生が集まっていました。バレエダンサーにとって、ウクライナやロシア、その周辺国は、魅力的な就職先です。伝統ある劇場やバレエ団が数多く存在し、日常にバレエを鑑賞する文化も根付いています。今年は、戦争が起こったことで、多くのダンサーが就職できず、すでに現地で活躍していた先輩ダンサーたちの多くが、職を辞しました。才能あるアーティストたちの活躍の場が狭まり、私たちがその姿にふれることができないというのは、人類にとって大きな損失だと、切なく残念に思うのです。卒業生の皆さんの各方面での活躍と、早期の戦争終結を祈ります。

荷物一式をスーツケースに詰め込んで引越。デュッセルドルフ空港にやってきました。

ドイツで向かう先は、Mönchengladbach(メンヒェングラートバッハ)。デュッセルドルフから鉄道で30分ほどの小都市です。同名のサッカーチームが本拠地を置く街で、そのせいか、チームのユニフォームTシャツを着ている人たちが多い気がしました。広場で遊ぶ子供たちのボールさばきも鮮やかです。

首都で観光地だったブダペストに比べると、ひっそりローカル。英語が通じにくい、案内所がない、ネットに情報がない、バスが使いこなせない、動き方がわからない… と途方にくれつつも、しっとりとした雰囲気が漂う街並みに癒されながら、アパート探し開始です。

オランダ国境にほど近い、ドイツ西部の街、Mönchengladbach(メンヒェングラートバッハ)

物件探しは難航しました。英語での問い合わせに応えてくれるところが少ない、家具付きが少ない。ドイツではキッチンにこだわる方が多く、自分好みのキッチンをあつらえ、引越の際には移設するそうです。よって多くの「家具なし」は、キッチンもない! 数少ない「家具付き」物件を端から当たりながら、滞在期間ギリギリのところで、運よく素敵な大家さんと出会って、握手することができました。

初めての場所で、ゼロからのスタート。いつもそうですが、人に出会い、さまざまな体験があり、ひとつひとつの小さな予定が積み重なって、新しい時間が創られていきます。見知らぬ人々が行き交う何でもなかった場所が、いつの間にか、友人たちが暮らすかけがえのない想い出の場所になっていきます。三女にとって、Mönchengladbachも、やがてまた、しみじみと振り返るホームタウンになるのでしょう。

最後に、何度も途方に暮れながら次の手を考えた、今回のアパート探し。困ったときにいつも助けてくれるのはカフェ。お世話になったカフェと、ドイツのアプフェルシュトゥルーデル(アップルパイ)の写真です。

ドイツのアップルパイ。リンゴジャムと、歯ごたえのあるごろごろリンゴに、シナモンがたっぷり。

ピンチの時こそ、くつろいで甘いもの。リラックスして冴えた頭で、次への突破口を考える。カフェは世界中で、人々のクリエイティビティを支えているのだと思いました。

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